Stay In Your Hearts/Aspirin Rose

ベラルーシ出身のポストハードコアバンド、2012年リリース(たぶん)1stフルアルバム。
東欧メタル萌えな自分も、ベラルーシ出身のバンドには初めて出会いました。
人口1000万人にも満たないベラルーシでどれほどヘヴィメタルという音楽の需要があるのかは分からないが、おそらく数千人規模程度なのではないかと思う。実際にプレイする規模などは数えるほどだろう。
そんなベラルーシにあって、激ヤバイ世界基準バンドが"Aspirin Rose"。

 

当の本人達が自称するのはポストハードコア。まぁ、スクリーモにも近いかなという気はするけど。
Twitterでも呟いた事はあるけど、音楽性はIn Fear And Faith系スクリーモと言っていい。
IFAFほどメタルコアっぽくはないけど、このバンドの特徴とも言えるのがシンフォニックなシンセ。まぁ、シンフォニックではなくアトモスフィック系やらサイバー的なシンセも使われてはいるが、あくまでも基本は荘厳さをもったシンフォニックな音色が幅を利かせている。個人的にIFAFと言えばシンフォニックなシンセというイメージが強いので、こうした音楽性を持つバンドが現れると"IFAF系"とか思ってしまうんだよな。
同様にIFAF系と思える要素として、シリアスな雰囲気のスローパートも挙げられる。重厚なブレイクダウンにシンセを被せる手法は展開というか楽曲の起伏を持たせる意味で効果的に作用していると思う。
そうしたシンセを脇に置いて考えた場合、ポストハードコアよりはスクリーモ、時にはメタルコアっぽくもある骨太なサウンドがベースとなっている。リフはメタリックだし、かなり強力なブレイクダウンを持つ楽曲も多い。そのあたり、もしかしたら北欧メロデスのスタイルに影響を受けているのかもしれない。
voは、曲によってはノーマルがメインの場合もあるしスクリームがメインの曲もある感じ。スクリームについては低音を主に使い、上は中音域まで。ただ、メンバーの誰かが高音スクリームを担当してるっぽい。低音と高音スクリームのコーラスがあるんだよね。ノーマルに関してはハイトーン系ではあるけど超音波系までいかないので聴きやすい。ノーマルもシャウトを使ったりするので、vo全般で言えば表現力は高い。
ただ、個人的にこの低音スクリームは好み。デス声っぽいところが萌える。

 

"Coin Flip"
メタリック・スクリーモ?な感じの作品。アグレッシブでありながら、聴かせるべきパートはしっかりと落として聴かせる。"押し"と"引き"を絶妙にコントロールしているのがこのバンドの魅了でしょうか。

 

"Runaway"
いいよね、こういうWe Came As Romansっぽいのは。疾走感を十分に残しながらドラマ性も確立するという難しい両立。素晴らしいです。サビのヴォーカルメロディが何故かクセになって頭を駆け巡る…

 

"Scary Movie"
In Fear And FaithのThe Taste Of Regretの再来なのか!?と焦りましたが、そこまでのドラマ性はないものの、リリカルさが良く出た曲だと思います。走るところも落ちるところも展開が非常によく練られており、シンセの使い方もシンフォニックであったりトランス的であったり、バンドのセンスの良さが現れている。

 

全曲捨て曲無しの驚異的な完成度!
In Fear And FaithやWe Came As Romansほどドラマチックではないけど、そうしたバンドが好きな人ならきっと気に入るハズ。あと、シンセ比率の高いメタルコア/スクリーモファンもマストじゃないでしょうか。

ホント、ベラルーシという失礼ながら小国からこんなすごいバンドが出てくるなんて、世界は広いよなぁ…と実感しますね。こういうバンドがポンと出てくるから、今後のメタル震源地は東欧かもとか思ってしまう。
ちなみに、東欧インディーズバンドの例に漏れず、このバンドも全曲無料DL可能です。
ドシドシDLしてAspirin Rose人気を盛り上げ、彼らのデビューを後押ししましょう!

 

公式Facebook - Aspirin Rose
※5/15付タイムラインの中にDLページのリンクがあります。

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