Epica/Kamelot

元Conceptionの超絶ヴォーカリストRoy S. Khanが在籍している米産ヨーロピアン・メロディック・パワーメタル・バンドの6thアルバムで、2003年に発表されたKamelot史上の最高傑作。

 

まず、何度でも声を大にして言っておきますが、何よりvoの技量がハンパじゃないです。現在のメタルシーンで、彼を超えるエモーショナルなヴォーカリストは存在しないでしょう。
特に、低音から中音域の伸びやかな声が最大の売りです。

本作は、この次作となるThe Black Haloと対を成すコンセプト・アルバムで、ゲーテの"ファウスト"が土台となっているようです。そのため、曲間を繋ぐSEなどの小曲が存在しますが、メインとなる曲はほぼ完全に独立した形となっているので気にならないでしょう。

音楽性は前作同様にドラマティックなメロディック・パワーメタルであるのだが、お約束的なツインGではない。それでもペラペラな音像ではなく、シンフォニック系のkeyをふんだんに盛り込み、厚めのプロデュースを施して豪奢さを強調。
プロディースはHeavens Gateのサシャ・ピートとミロ。

 

2曲目のCenter Of Universeで狂気乱舞。

これはもう、曲を聴いてもらうのが一番でしょう。
Final Fantasy VIIIとのコラボ作品で♪

これぐらいの疾走感が俺にはちょうどいいんだよ。
イントロからして悶絶級のカッコ良さ&美しさ。

ブリッジ〜サビの展開の美しさはパワメタ系の中でも随一ではないかと思う。

 

3曲目のFarewellはちょっとヘヴィなリフが特徴的な楽曲。

Final Fantasy VII Dirge of Cerberusとのコラボで聴いてもらいましょう♪

voが素晴らしいので、サビの切なさが際立つ。
メロウなパートからGソロへ流れる部分が好き。

 

アルバム中で一番好きなのは12曲目のLost And Damned

もちろん、Final Fantasy VII Advent Childrenとのコラボで。
コレ、映像とのシンクロ具合も凄いんで、ぜひ見て下さい。

荘厳な雰囲気のイントロから疾走感を伴ったGメロへ傾れ込み、ロイのしっとりとしたvoをもった展開は本当にゾクゾクとします。
ロイのヴォーカリストとしての技量が十二分に発揮された名曲で、そんじょそこらのvoではこの感動を再現するのは不可能です。
楽曲的にも静動・緩急の展開が目まぐるしく入れ替わり、一瞬の予断も許さないスリリングさがある、見事としか言えない名曲。
タンゴと疾走という笑える組み合わせもポイント。

 

曲数も多く、またコンセプト・アルバムという性格上、聴き手の方も身構えてしまいがちですが、曲数に関しては小曲が3分の1くらいを占めてますし、個々の楽曲が独立してるので心配無用です。

 

前作Karmaのレビューと同じ表現になってしまいますが…
アルバム1枚、鳥肌センサー立ちまくりです!
ほんと、名盤揃いのKamerotはメタル・モンスターです。
5th以降のアルバムなら、どれを選んでも大きくハズレはないです。

正に、メロディック・メタル界の歴史に燦然と輝く傑作!
美旋律メタル・ファンは迷わず買いましょう。

 

2008.06.28初出

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