Unia/Sonata Arctica

2007年発売の5thアルバム。現状での最新作でもある。
ソナタ史上最高の問題作であり、聴くのに勇気を要する作品。
2nd信者には受け入れ難い内容だと思われる。

過去の経験則から言わせてもらえば…
1)ベストアルバム発表後のアルバムは気をつけろ!
2)バンドロゴ変更後のアルバムは要注意!
というものだが、正にそれが的中した本作。
あっ、決して悪い内容だと言ってるわけではありません。
個人的には、3rd>1st>5th>4th>2ndの順になろうかと。
どっちがオリジナルかは別に聴いてる俺としては関係ない話で、ぶっちゃけて"ソナタのメロスピ曲はAxenstarと同じ"に聴こえるし。
なので、このアルバムはかなりのお気に入りでもあります。

やっぱりあの3rdアルバムが転機になったねぇ。
ソナタの生命線でもあったバランス感覚はどっかへやっちゃって、メロディアスでミドルテンポなチューンをずらりと揃えてきた。
それゆえに、ダイナミック&ドラマチックな要素が増大。

アルバム中一番分かりやすいIn Black and White。
これを冒頭の1曲目にもってきたのは意図的なのかどうかは分からないが、かえってこの曲でアルバムの色を崩してるように思う。
決して悪い曲ではない。ただ、こうしたカラーの違う曲は後半に持ってくるとか、中盤の気分転換曲の方がいいんじゃないか?

Under Your Treeのメロディは素晴らしいね、ほんと。
バラードなのだが、哀愁系の冷たいバラードだ。

The Harvestはオペラティックでダイナミックな佳曲。
イントロのヘヴィ&キラキラ感が何とも言えない。
voがインして、慣れてなけりゃ逃げ出したくなるが、サビでの疾走とキラってるkeyがかなりツボにはまるんだよなぁ。

同じくオペラティックなThe Voiceもけっこう気に入ってる。
しか~し、サビメロを探すのは至難の業だぞ。
…って、この曲にサビと呼べるものはあるのか?
次曲My Dream's but a Drop of Fuel for a Nightmareは更にオペラティックな楽曲だが、こちらはちょっとやりすぎ感が…。

ただなぁ、後半にスロー&複雑系満載ってのはどうかと思うぞ。
これも選曲&曲順・配置に難があるように思う。

更に盛り下げておくと…全く持ってライブ向きなじゃないよな
ちょっと楽曲の構成が複雑すぎるし、過去の曲とのバランスをライブでとっていくには選曲が相当困るんじゃないかなぁ。

なんだかんだ言いつつも、ソナタのメロディを堪能出来る快作であるのは間違いない。オペラティックな作風はとても万人向けとは言い難い上、ソナタ経験者も受け入れられない人、続出じゃないか?
ただ、過去作レビューでも語っているように、自分として思うのはリフのつまらないソナタだけに、こうしたミドル&スローな楽曲を揃えたのは、やっと自分の生きる道を探せたように感じる。
ただ、少しぐらい疾走してくれよ…とは思う。
次作ではそこらへんのバランスを期待したい。

 

2008.06.12初出

Unia - ソナタ・アークティカ

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