第1回 ブチギレヴォーカル王座決定戦!

デス声やスクリームヴォイスについて皆さんはどう感じますか?

メロデスやメタルコア/スクリーモ系を聴かない人とかあまり知らない人からすれば、デス声やスクリームヴォイスはただ怒鳴っているだけだと思われているのかもしれませんが、決してそんなことはありません。

怒鳴ってるだけの人はごく一部ですから! (←いるんかい!ww)

 

デス声やスクリームヴォイスはその歪ませた声質でアグレッシブさやブルータリティを強調する役割があるのと同時に、"怒り"や"悲しみ"を乗せて激情を表現する効果的な手段としても使われています。

もちろん、声域の狭い・広いもありますから、ヴォーカリストの力量の差も出てきます。

個人的には、デス声もスクリームヴォイスも感情表現の部分が最も大きなヴォーカリストの差だと思っています。その感情表現を聴き手側に如何に伝えられるかが声域部分。声域の狭いヴォーカリストはそれだけ感情を表現する幅が狭くなると思うし、声域が広ければそれだけ表現力の幅が広がるのではないかと思う。

ただ声を歪ませればスクリームvoが出来ると思ったら大間違いですよ。

 

そんなデス声&スクリームヴォイス界において、"怒り"にも似たブチギレ系の感情を吐き出し力一杯に歌い上げるヴォーカリストをピックアップして対決させてみようというのが今回の企画の趣旨。

名付けて"超ハイテンション! 血管浮きまくりブチギレ系ヴォーカリスト対決!"

 

 

アメリカ代表:"Danon Saylor" - A Bullet For Pretty Boy

まずはこの男、アメリカでノリにノッてるシャウト系スクリームの雄"Danon Saylor"

メタルコアバンド"A Bullet For Pretty Boy"ではスクリーム担当で、高音で歌い上げるタイプのヴォーカリスト。シャウト系の高音域を最も得意とし、低音までナチュラルに変化させる力量を持っていますね。

スクリームでメロディを唄えるヴォーカリストとしてかなり評価できる存在だと思います。

Movieでも見られるようにステージアクションに関しては褒められたものではないですが、現在のメタルコア/スクリーモシーンきってのテクニシャンですから、今後ますますの活躍が期待できます。

ちなみにクリーンvoは声質は似ているものの、シンセとギタリストが担当しているバンドです。

 

バンドとしてのアルバムは2010年発表の1st"Revision:Revise"の1枚のみで、2012年近々新作の発表が予定されています。その新作でもブチギレスクリームが健在であるように願っています。

Revision:Revise - A Bullet for Pretty Boy
Amazon.co.jp - REVISION:REVISE

 

 

スウェーデン代表:"Richard Sjunnesson" - The Unguided

お次はスウェーデンから、北欧最強のマッチョ系デスヴォーカリスト"Richard Sjunnesson"

元Sonic Syndicate、現The Unguidedで活躍する彼ですが、ハッキリ言ってヴォーカルのテクニックとしては褒められたものではありません。これはシャウトしている…いや怒鳴ってるだけかも(笑。声域も高音部しか持っていません。ただ、テクは無くとも全身の血管が破裂するのではないかと心配になるほど激烈でアグレッシブなブチギレヴォーカルスタイルは強烈な個性を放っており、聴く者の耳を捉えて離さない。

手抜きなど一切無し!

彼の場合は"唄う"とか"叫ぶ"というより、魂そのものの投影のような気がしますね。

もしかしたら、デスヴォーカリストのスタイルとして一番正しいのが彼なのかもしれない。

 

このステキな楽曲は、The Unguidedの2011年リリース1st"Hell Frost"に収録されています。

Hell Frost - The Unguided
Amazon.co.jp - ヘル・フロスト

 

 

イタリア代表:"Daniele Nelli" - Tasters

そして最後は、イタリアの最終兵器とも言われるTastersの"Daniele Nelli"

病的というかクレイジーなまでのテンションの高さでスクリームするそのヴォーカルスタイルは、世界でも類を見ないアグレッシブさ。そのヴォーカル一つで楽曲の音像まで歪めてしまう激しさ(笑。このヴォーカリストの場合、スクリームに関しては中音域~中高音域までと比較的狭く、スタイルもシャウトから派生したものと言っていいだろう。なので、楽曲のアグレッションを引き立てるためのスクリームと考えて良い。

しかしこのヴォーカリストの場合は先の二人と違ってクリーンヴォーカルも兼任しており、そちらは中音域から高音域まで使いこなせる。スクリームと合わせれば表現の幅はかなり広がっていると言えるだろう。

ノーマルヴォイスでのメロウな唄いっぷりにもクラクラしますね。

 

この曲は彼らの最新作、2011年リリース"Reckless 'Til The End"に収録されています。

Reckless 'Till The End - Tasters
Amazon.co.jp - レックレス・ティル・ ジ・エンド

 

 

 

さて、こうして3人のヴォーカリストの名を挙げたが、この3人が世界でも有数のデス&スクリームヴォーカリストというわけではなく、単に"ブチギレ系ヴォーカル"として名を挙げただけなのであしからず。

世界のデス&スクリームヴォーカリストにはもっと表現力が豊かでまだまだ上のテクニシャンが山ほど存在しているので、そちらに関してはまた後日に改めて企画を立てて紹介してみようと思います。

 

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