Soundscape Of Silence/Before The Dawn

フィンランドのノリノリ系ゴシック・メタルというか、メランコリック系のメロディック・デスメタルとも言うべきバンドの2008年発売5thアルバム。
ソロ・プロジェクトらしき状態は本作も変わらず。
それでも何の問題も無し!

音楽性は前作に引き続きゴシック風味をもったメロディック・デスメタル。ノリノリ系というよりはラウド系ゴシック・メタルと言っていいかも。
真っ当なゴシックメタル・ファンには厳しいだろうし、ファストな曲を望むメロディック・デスメタル・ファンにもこのミドル・テンポ中心の構成は受け入れられないかもしれないが、メランコリック・メタル・ファンには実にオイシイ内容だ。もちろん自分にとってはご馳走とも言えるアルバムだ。
SentencedやMercenary、一時期のAmorphisから民謡風メロディを抜いた感じがしなくもない。Omnium Gatherumが近いと感じるのも前作同様。

1曲目のDying SunからBefore The Dawn節が炸裂!

デスメタリックなヘヴィ&疾走イントロから、本編突入と同時にゴシカルに転調。

約3分半の楽曲でイントロが約1分なのでサビが中盤(笑。
そのサビではデス声でブルータルに転調。この落差が好きなんだ♪
前作の1曲目Wrathとは真逆な展開の楽曲と言っていいか。

2曲目のExile

イントロから本編に至るまで、かなりデスメタリックな印象をもった曲。ブラスト使ってるわりに全く速くないという(笑。Soilworkっぽい雰囲気もある。
盛り上がりそうでなかなか盛り上がらないのもBefore The Dawnの得意な展開で、そのあたりはOmnium Gatherumにも通ずるところではある。

7曲目のSavior

イントロがいきなり爆走しててビックリした(笑。
本編に入るとしっかりBefore The Dawnなんだが、ゴシック・メタルをデス声を使ってやってるというか、けっこう普通にヘヴィ・メタルしてる。
サビでブラスト使って疾走させるんで、そこでもビックリ。

以前は激しいながらも淡々と進行する楽曲が多かったんだが、今作では少しメリハリをつけようという感じも見えてきたのも嬉しいポイント。
それでもまだ突き抜ける感覚に乏しいというか、"淡々"という言葉が相応しいように感じてしまう。楽曲を構成するパーツの一つ一つは魅力的なのに、組み上げてみると何かが足りない…そんな感じが未だ漂ってるんだよね。そこらへんがやはりOmnium Gatherumを想起させてしまう…
ただ、間違い無く前作よりは進化している。

Omnium Gatherum、Mercenaryが好きな人は是非!

 

2009.04.04初出

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