Aion/Figure Of Six

イタリア出身、メロディック・デスメタル/モダンメタルバンドの2008年リリース2ndアルバム。
バンド結成が2003年で現在までにアルバム3枚という寡作ぶりだが、1stが2005年、2ndが2008年、そして3rdが昨年の2011年とキッチリ3年ごとにアルバムを発表するという律儀さも兼ね備えている。
ちなみに、2ndのみLocomotiveからリリース。他はローカルなインディーズ・レーベル。

1stは未聴なので音楽性は不明だが、おそらくモダンなメロディック・デスメタルだったのだろう。
本作でのサウンドはモダン・メロデスそのものだがデスメタル的なブルータルさはほとんど無く、かといってアグレッシブなのかというとそれほどでもない。そもそもデス声らしきものもあまりデスっぽくなく、シャウトしながら歌ったらたまたま声が歪んでしまっただけとも受け取れる微妙なスクリームだ。それ以前の問題として、ヴォーカル自体もデス声っぽいものよりノーマルvoの方が多いかもしれない状態なのだ。
ではいったい何がメロデス的なのかというと、リズム系やリフワークなどのバッキング面がメロディック・デスメタルっぽいかなという程度で、総合的に音楽性を判断するならモダンメタルといったところ。
サウンド的にはモダン・メロディック・デスメタルをベースとしながらも、メタルコア/ラウドロック/インダストリアル/パワーメタルなど様々な要素が混在している。メロデスで言えばSoilworkっぽいところもあるし、メタルコアで言えばシンセコア系の要素、インダストリアルではFear Of Dominationを思わせる部分も見えたりする。一概に"コレ"といった音楽性を確定できないのがこのバンドの特徴とも言えるだろう。

 

Morning Star
インダストリアル的な楽曲だが、ノーマルvoとスクリームを掛け合わせるサビパートが何気に耳に残る。メロデス的な疾走を時折見せるのもいいね。メタルコア的なブレイクダウンを搭載してるのは微妙だけど。

 

The Hanged Man
これもインダストリアル的な楽曲。イントロのスリリングなシンセもいいね。ノーマルvoのサビがやはり耳に残るんだよな。ただ、これも後半にメタルコアっぽいブレイクダウンを入れてくるのが意味不明。

全体的にリフ主体の音楽性なのだが、そのリフ自体も特にこれといった特徴もないのは残念だ。
リードに関してもプレイやフレーズ的に目を引くものはなく、メロディとしてはヴォーカルが作り出しているような状態。かといって突進力というかアグレッシブに押し切る力強さも持ちあわせているわけではない。若干中途半端なサウンドかな、と思うが上記2曲に関してはバンド的なセンスを微妙に感じたりはする。

 

Aion - Figure Of Six

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