Brand New Life/Figure Of Six

イタリア出身、メロディック・デスメタル/モダンメタルバンドの2011年リリース3rdアルバム。
バンド結成が2003年で現在までにアルバム3枚という寡作ぶりだが、1stが2005年、2ndが2008年、そして3rdが昨年の2011年とキッチリ3年ごとにアルバムを発表するという律儀さも兼ね備えている。
ちなみに、2ndのみLocomotiveからリリース。他はローカルなインディーズ・レーベル。

前作"Aion"ではメロデスなのかメタルコアなのかモダンメタルなのかよく分からなかったが、本作では前作のような微妙さや中途半端さは解消されて、はっきりとモダンメタル的な方向へ舵を切ったようだ。
モダン・メロデス/メタルコア/ラウドロック/インダストリアル他のさまざまな要素を融合したサウンドというのは前作と同様だが、個人的に無駄だと思えた要素を削った上でメロディの積極的な導入によりオルタネイティヴ/モダン・メタル的な音楽性が鮮明となった。やってることのベースは前作と同じなのに、3年に一度しかアルバムを出さないバンドなので少しの変化が同じバンドとは思えない進化となって現れている。
メロディ的なものもメロデス系やメタルコア的なところから導入したのではなく、オーセンティックなヘヴィメタルやオルタネイティヴロックといったあたりから持ち込んだような懐かしさや親しみやすさのあるもの。キャッチーさもあるし、普遍的でもあるし、適度な叙情感もあって耳残りのいいメロディだ。
前作で微妙だと思ったヴォーカルも、スクリームを捨て去ってノーマル一本に絞ったことでモダン・メタル的な方向性をしっかりと主張できていると思う。また、前作では聴かれなかったギターソロも導入しているのは嬉しいところ。メロディアスなサウンドに馴染んでいると思うし、オーセンティックなメタル感を強調する要素としては正解だと思う。ただ、決してテクニカルだったり目を引くわけではないですけどね。

 

Brand New Life
モダンメロデスっぽいけど、進化の真骨頂はサビのメロディにあり。古臭いメロディック・メタルっぽさとモダンなメロデスっぽさがいい感じで融合していると思う。ギターソロが何故か爽やか系なのは笑える。

 

My Perfect Day
古臭いヘヴィメタルな楽曲ですね。これもどこかで聴いたような気のするサビメロがステキです。メロデス的なものは欠片も残ってませんが、かえってそうしたものを残さずモダンメタルに徹したのがいいね。

Lady Enemy
なんだろう。どこかで聴いた感のあるサビメロは。普通にモダンメタルですけど、こうしたオーセンティックな楽曲を作るのは上手いバンドだな、と思う。キーボードのサウンドが余計だったかな。

ツッコミどころはまだまだ多いけど、この路線を極めてほしいなとは思う。
ただ、次のアルバムがまた3年後とかだったら気が変わってサウンドも変化するのかな?

 

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