Corona Borealis/Cadacross

フィンランド出身(またかよ)のシンフォニック・デスメタル・バンドの、2002年発売2nd…というか、厳密にはデビュー作。
当時、その筋ではかなり話題になってた…と思う。
これ以降このバンドのウワサも聞かないので、多分消えてる。
ちなみに、Turisasのリクがアコーディオンでゲスト参加してたり、Ensiferum→Wintersunのヤリが7曲目でGを弾いてたりする。

ジャケ絵はどう見てもネオクラ・メタル系。
基本は初期Norther系のメロデスにクラシカルなシンフォをぶち込んだ感じだが、中にはCoBそのまんまの曲もあって微笑ましかったり、vo以外はそっち方面の方が近いかもしれないというほどスピードメタルっぽい曲もあったりするが、ネオクラ要素は全編で乱舞だ。
もう、クサメロデス的にやれることは全てやったという状態。前述のネオクラ系メロディもそうだが、シンフォニック系のkeyや民族風メロディや女性voやクリーンvoも導入したりと豪華絢爛。
ここまで徹底的にクサメロデスを追求してるのも珍しい。

本作最強のクサメロデス曲は9曲目Wreath Of Seven Stars

イントロからしてネオクラシカル系のパワーメタル。
楽曲全編でデスっぽいのはvoだけで、それ以外は全てがAt VanceっぽいというかEdguyっぽいというか、ホントにネオクラだ。
デス声がメインではあるんだが、一部クリーンvoも導入している。
ちなみに、ボートラにこの曲のオールクリーンvoバージョンも収録されてたりして、それが全く違和感がないのも面白い。

系統としては7曲目Bring Out Your Deadも9曲目に近い。
こちらはもっとオーセンティックなメタル寄りの楽曲だ。

 

4曲目のMorningstarも甲乙が付け難い名曲。

全編、とにかくドラマチックに楽曲が展開していく。
リフはつまらないんだけどね(笑。
しかし、中盤過ぎのアコーディオン・ソロがアツイ!
もう中盤以降の展開だけが全てと言っていい。

 

きっと笑えること確実の6曲目Flaming Ember

衝撃のチルボド完全コピーの楽曲だ。
「どこが?」と聞かれたら、「全部」と答えるしかない。
ただ、これがイイ曲だからタチが悪いんだよな。

1曲目のインストに続く2曲目Among The Stars
こちらもかなりCoB臭が漂っているが5曲目ほどじゃない。
どちらかというとNortherに近いかもしれない。

 

オリジナリティという点ではかなり厳しいと言わざるを得ないが、個々の楽曲のクオリティは非常に高い。特にクサメロの追求度はこのジャンルの中でもトップクラスと言えるだろう。
これは国内盤もあるので探しやすいはずだ。

 

2008.08.29初出

 

Corona Borealis - Cadacross

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