Descent/Dawn Of Tears

スペイン産メロディック・デスメタル・バンドの2007年発売1st。
見ての通りジャケットのアートワークがかなり秀逸で、バンド・ロゴといい、何かただごとじゃない雰囲気を大量に放射している(ように見える)。

 

まず、このバンドの凄いところは、オフィシャル・サイトにてこの1sアルバムの楽曲を全て無料でダウンロード可能にしていることだ。
オフィシャル・サイト:Dawn Of Tears
プロモーションも兼ねてなのかもしれないが、アルバム中の数曲とかセコイことはせずに、丸々1枚分を放出という太っ腹さ。 とりあえず、上記のサイトからダウンロードすることを薦める。

 

音楽性はメロディック・デスメタル。モダン化する前、まだクサメロで売っていた時代のIn Flamesっぽいところもありながら、メランコリックなメロディも導入しつつ、少し民謡風メロもありという多彩さで、Gソロも導入していたりと、かなりオイシくてヤバイ内容。

要は、昔ながらのメロデスをやっているということだ。
まぁ、自分的には望むところなわけだが。
Keyも導入されてはいるのだが大々的というわけではなく、どちらかといえばギターの方が前面に押し出されている。また、ドラムスは一部でブラストも使っ たりしているがバタつくところもあってあまり上手いとは言えない…かな。voに関してはヘタになったアンダース・フリーデンみたいだ(笑。 ただ、嫌いな 声質ではない。一部で女性コーラスも導入している。
あぁ、たまにヘタになったヴィレ・レイヒアラみたいな声で歌う部分もあるから、デス声&クリーンvoの路線なのかもしれない。

 

1曲目のBlaspheme Natured Messiahから燃える!

メロデスという感じではなく、パワーメタルっぽい曲だ。
欧州系エクストリーム・メタルの味も取り込んだ感じだが、クリーンvoのパートがあるわけではなく、デス声で押し通す男らしさ。
メロディにはメランコリック感も程よく取り込んでいる。

 

2曲目のThe Pit And The Pendulumもかなりいい。

イントロはメロデスそのものなのに、本編に突入すると民謡風メロディや女性コーラスを抑えたEluveitieっぽくなるという秀逸さだ。
メランコリックなkeyメロを伴って疾走する姿に泣けた。

 

4曲目のPoisoned Minds, Shattered Hearts

イントロがIn Flamesそのまんまで笑った(でも、イイ(゜∇^d) !!)
この疾走感のあるイントロのメロディはかなりいいね。
楽曲の中盤には女性コーラスを導入したスローパートもあるが、それが思った以上に退屈なので、そのあたりが次作の課題だろう。

 

6曲目のInvisible Words Of Madmenが個人的には最強。

イントロからツーバスを伴った泣けるメロディなのに、本編に突入後もIn FlamesとPoisonblackが合体したような泣きメロなんだよね。
…褒めすぎたかもしれない(爆。
メタウマなヴィレ似のvoもいい味出してる。
もし2ndが発売されてこの路線だったら、今のPoisonblackはマジでヤバイよ。この曲の味はSentencedに限りなく近づいてるから。

 

これほどのクオリティの高いメロディック・デスメタルを無料で聴けるという凄まじさ。ホントにタダでいいの?と不安になる。
お世辞抜きで、CD買ってもソンしないほどだからね。
ただし、Gソロは総じてつまらない方向性だ(笑。まぁ、最近のメロデスでGソロを導入しているという男らしさに免じて許そう。

この太っ腹バンド、Dawn Of Tearsをみんなで応援しよう!
…早く2ndを!

 

2008.11.4初出

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