Elite/Deals Death

スウェーデン出身のメロディック・デスメタルバンド、2012年リリースの2ndアルバム。

2009年の1st発表時にはまだインディーズで自主制作盤扱いのリリースでしたが、やっとこのバンドも契約をゲットできたようで、所属先は何とSpinefarm Records! ついでに日本デビューも果たしました。

 

1st発表時はChildren Of Bodomの1st~3rdタイプのキラデススタイル…とはいってもあそこまでクサくはなく、若干のモダンさも組み込んだサウンドだった。CoBでいうところの3rdと4thの中間あたりの音楽性といった感じ。スウェーデン出身ながらフィンランド系のメロデスをやっていて、CoBフォロワーなのは間違いのないところで、それはヴォーカルの歌唱スタイルにも現れている(声質は全く違うんだけどね)。

そして本作はといえば、メロデスなのは間違いないのだが、基本的には前作のスタイルを踏襲した上で若干モダンな要素をアップさせ、シンセの導入に関してもキラキラ系は捨てて(あくまでも前作と比較して)控えめな感じとなっている。なので、前作のファンからすればイメージはかなり違って聴こえると思う。

それでもギターは相変わらずクサめで叙情的なフレーズを投入してくるので、モダン・メロデスの域までは達していないのがオールドタイプのメロデスファンには嬉しいところ。実際、2010年代にもなってこうしたメロデスをやっているのはロシアとかウクライナの東欧地域のバンドくらいで、北欧でも珍しくなってきた。

voは歌い方とか節回しこそCoBのアレキシを彷彿とさせが、デス声としてのブルータリティやアグレッシブさも無く、かといって味わい深さも無い。とりあえず中高音の絶叫タイプをメインに、中低音のグロウルを使い分けるといった感じで声域はかなり狭い。低音スクリームにもう少しブルータルさがあればなぁ。

 

"Fearless"

メロデスのスタイルはオールドながらシンセの使い方がサイバーなモダン系で、その若干のアンバランスさが結構クセになる。全体的にアグレッシブで疾走感も気持ちいい。後半にはギターソロも完備。

 

"Eradicated"

Gメロの作りはCoBそのまんまだけど、最初から最後までハイテンションで飛んでいくのがいい。若干、一本調子かなと思わなくはないけど。アルバム中最もノリノリでギターを弾きまくってる楽曲でもある。

 

"Perfection"

イントロからキラキラシンセを導入しつつも、ストレートなメロデス的アグレッシブさを持った1stに最も近い音楽性の楽曲。ただ、1stほどクサいメロディは無く、2ndを通してのモダンさはこの曲でも健在。どの曲にも言えることだが、この曲にもしっかりとギターソロが搭載されている。

 

昨今、モダン・メロデスばかりでつまらないと思っていた昔ながらのメロデスファンにとっては嬉しい内容であるのは間違いない。特に中期CoBタイプの音楽性を好むファンならマストなアイテムだろうと思う。

ただし、voに関しては「歌い方がアレキシタイプ」なだけで声質は違うので注意してくださいね。

 


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