This World/FateScorn

ロシアのメロディック・デスメタルバンドの2012年リリース1stアルバム。
東欧系バンドの例に漏れず、このバンドもレーベルとの契約はなくアマチュア状態。

 

情報が極端に少ないため詳細は不明。バンドとしては2010年に結成してモスクワを拠点としてるらしい。
メンバーは6人で、ヴォーカルとドラムとキーボード、それにギターが3人!…マジか!? いや、彼らの公式ページ(ロシア語だが)を見るとギターが3人でベースプレイヤーが記載されてないんだよね。もしかしたら、ベースギターという意味で、この3人のうちの一人が担当してるのかもしれないが…。分からないです。
音楽性は基本モダンなメロディック・デスメタルで、インダストリアルな感じというのはシンセの使い方部分のみ。そういう意味では、シンセを抜くとオーソドックスなモダン・メロデスと言っていいと思う。
本当にギターが3本なのかもしれないが、少なくともツイン編成なのは確実で、それはギタープレイの多彩さにも現れている。"モダン"と言っているのは決して"軽い"とかの意味ではなく、モダンメロデスのなかにあってはかなり強靭なリフワークを披露していて、リードギターもメロディアスなフレーズを奏でたり時にはギターソロをフューチャーしてみたりとそれなりに活躍している。印象的なフレーズという意味では弱いけど。
シンセに関してはシンフォニック/サイバー/トランス/サンプリングと多彩。特にサイバー的な色合いが最も強く出ているのかな。そのあたりは、インダストリアル・メタルの影響を受けているのかもしれない。
voはデス声とノーマルvoを併用。デス声といっても中高音のスクリームに近い声質で好みの別れるところ。ノーマルについては特徴はあまりないし、何よりヴォーカルにエフェクトをかけたりしてるので。

 

"Phoenix"
サイバーなシンセを多用したミドルの楽曲。途中に軽く疾走するパートを設けたり、いかにもインダストリアルなサビメロを入れ込んだり、エンディングの方にはギターソロも導入したりと盛り沢山の楽曲。

 

"Desperation"
サイバーちっくなところはあるものの、オーソドックスなパワーメタルに近い感じの音楽性。わずかにクサめなメロディを投入して疾走するパートやサビメロの落とし方はイイと思う。ギターソロも完備。

 

もっとトランス的に振ると同郷のThe Rose Will Decayに似ていなくもないというのを考えると、こうしたモダン・メロデススタイルというのはロシアン・メロデスと言っていいのかもしれない。機械的な感覚がそれなりに前面に出ているので、無機質っぽい感じを受けるのも、聴く人の評価の分かれるところだろう。
とりあえず、彼らの公式ページで全曲DL出来るので、試しに聴いてみるといいよ。

 

▇▇▇▇ F A T E S C O R N ▇▇▇▇ АЛЬБОМ В СЕТИ!!! ▇▇▇▇

※楽曲の置いてある場所が分かりづらいが、下へスクロールさせていくと途中にアルバムのアートワークがあるので、その下に並ぶ曲名の左にある下矢印をクリックすると1曲ずつDLできます。

 

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