Wolves/Deadlock

ドイツのメロディック・デスメタル・バンドDeadlockが2007年に発表した3rdにして日本デビューアルバム。
今作のポイントは、前作でゲスト扱いだった女性voのSabine Weniger嬢が正式メンバーとして加入したことです。
それ、大正解!
すげぇ、マジすげぇよ。

2曲目のWe Shall All Bleedから失神寸前。
かなりブルータルなvoの中でメロディが暴れまくってるのは、メロディック・デスメタルならではのもの。
そこに少し甘ったるい感じの女性voがサビで切り込んでくる辺り、美と醜の対比という点では最強の演出。
そう、このサビーネ嬢の声色、かなり線が細い上にちょっと舌っ足らず(?)な感じでメタルというよりポップな感じに聴こえ、デスメタルの中にポップフィーリングを持ち込むのに成功している。
決してブルータリティが阻害されていないのだ。

3曲目のCode Of Honorは、Keyがフェードインしてきたところへ疾走感溢れるGが乗っかってくるという展開。
リフはかなりヘヴィ。女性voの導入も素敵です。特に中盤辺りの盛り上がり方が素晴らしく、その部分だけでガッツポーズです。

個人的にアルバムのキラーチューン5曲目Dark Cell。
イントロのメタリックなメロディがまずイイ。
楽曲の展開もオーセンティックなメタルのそれで、一般的なデスメタルの爆走タイプではないのもイイです。
もうこの曲を聴いて鳥肌立ちまくりでしたよ。
サビの女性voも素敵なのだが、特に中盤からの緩急織り交ぜながらの展開が必聴です。

8曲目のAs Words To Bulletsもイイです。
いかにもメロデスな感じのイントロからデスvoが乗って、サビでポップな感じの女性voが乗るのは気持ちいいです。
後半のピアノで終わる部分は賛否が分かれるんじゃないかと思うが、個人的には好きな展開です。

全体的にブルータルなメロディ&デスvoの中に、ある意味ポップなサビメロ&女性voを配置して、美と醜の対比と同時に激と静を配置して効果的にメロディを聴かせるように腐心している。
Dark Tranquillity的なブルータリティなメロディの中に、Edenbridge的なサビメロを導入した感じかな。

Damage Done/Dark Tranquillity
Fragments Of D-Generation/Disarmonia Mundi
Death Unlimited/Norther
辺りの好きな人は是非聴いてみて下さい。

 

Wolves - Deadlock

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