Reckoning Night/Sonata Arctica

2004年発売の4thアルバムだが、いまいち印象が薄い。
メンバーチェンジ(key)後の初アルバムでもある。
巷では散々な言われようの作品。

ハッキリ言って、最初に聴いた時は悲しかった。
一般的に見たらそれほど悪いアルバムではないのに、"ソナタ基準"が高すぎるんだよ、とか無理に自分を納得させようとした。
基本的な路線は3rd方面ではあるのに、妙にあっさりとした印象しか残らなかった。それがkeyのせいなんじゃないかと思った。
あのキラキラ系keyの音色が耳から離れず、この淡白系な薄味keyが影響してかメロディもあまり魅力的には映らなかった。
ただ、それも最初のうちだけだ。
このkeyの仕事ぶりに耳が慣れてくれば無問題。
決してソナタ最高傑作だと言うつもりはないが、その高すぎる"ソナタ基準"も楽々とクリアしてることに気づいた。
そこまで長かったよ。ほんとに。

まずこのkey。さりげなくいい仕事してますな。
前作までのピロキラ系のkeyも捨て難いが、こうしたピアノ系の音を中心とした落ち着いた音色もまたいいもんだなと思う。
特に音作りに凝ったキーボーディストじゃありません。
でも、前に出過ぎずにかえっていいんじゃないかと思う。

一番のお気に入りはDon't Say A Wordだ。
この曲のイントロ部は、Reckoning Day, Reckoning Nightという3分半のインストでもあるのだが、そこからソナタでは珍しいヘヴィなリフへ入って、曲調が幾度も転調しながらサビへ突入していく。
サビの組み立てが絶妙で、まずブリッジで盛り上げながら本編のサビでは更に転調してスローに展開。コーラスワークがいいね。
5分半の楽曲で、ダイナミック&ドラマチックな名曲。

ソナタらしいと言えばAin't Your Fairytale。
非常にカラフルなスピードナンバーで、以前に見られたような光るようなkeyの音色が聴こえない分即効性は低いのだが、かえってそのkeyによって重厚感が生まれたんじゃないかと思う。

The Boy Who Wanted To Be A Real Puppetも忘れずに。
重厚なDon't Say A Wordと疾走曲のMy Seleneの間に隠れてはいるのでソンしてる感じだが、不思議なメロディの佳曲。
絶えずバックで流れるピアノの旋律がいいんだよね。

これはハッキリ言って2nd信者には勧められないが、2ndがそんなに好きではない自分的には3rd>1st>4thといった感じだ。

それと、最後に言っておきたいことがある。
2曲目のBlinded No Moreはなぜ2曲目に収録されているのか?
あの曲順はないよなぁ。

 

2008.06.10初出

Reckoning Night - ソナタ・アークティカ

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