Bloodlines/An Early Ending

米国産メタルコア/スクリーモバンドの2009年リリース1stアルバム。

昨年(2011年)にEPがリリースされ、新作ももうすぐかなぁ…とか思って急遽レビュー。

 

メタルコアなのかメタリック・スクリーモなのか、それとも単なるオルタネイティヴ系のメタルバンドなのか、デビューアルバムから一筋縄でいかないとんでもない作品をドロップしやがったバンド。

2011年リリースのEPでメタリック・スクリーモバンドだということが判明しましたがね。本人達の自称はオルタネイティヴ・ロック/メタルだそうですが、それはジャンルに括られることを避けるため、あとはこのバンドらしさをいい意味で否定して自分たちのやりたい音楽をやるという意思の現れではないのかな。

そういうわけで音楽性は多岐に渡り、オルタネイティヴ系の楽曲からメタルコア曲まで様々。基本的にメインヴォーカルはノーマルvoの方で、スクリームはサブ扱い。スクリームvoがバッキング・コーラスをやってたりする曲もあるので(笑。ただ、個人的にはこのノーマルvoは好きじゃない。声域が狭すぎるよね。

で、これだけノーマルvo率が激高なのにエモっぽさよりメタルっぽさの方が強いのは面白い。メタルコア/スクリーモ路線を狙ってるのは分かるんだけど、あからさまにメロデスっぽいリフやメロディをもった楽曲があるのは個人的には嬉しいことだけれども、多くの一般人にとっては「何事だ!?」と叫びたくなるだろう。

本人達は全く意識してないだろうが、そうしたメロデスっぽいクサメロとメタリックなリフ、それにエモいメロディとオルタネイティヴ・ロックの要素がどう考えてもアンバランスであるはずなのに、そのアンバランスさがバンドのカラーとしてしっかりと融合しているのがこのバンドの特異な部分なのかもしれない。

ピロってるギターも好みの部分。こうしたバンドでは珍しくシンセをほとんど使ってない分、メタリックなリフはもちろんのこと一部ではソロも搭載してたり、ツインギターの構成を十分に楽しませてくれる。

 

We're Coming For You

何故かメロデス要素が多めに投入されてるのが笑える。ノーマルvoが入ってくると若干エモくなるけど、スクリームパートの走り方とか中盤から先の展開とかがメロデスっぽいメタルコアしててイイ感じ。

 

Angels

イントロがすごくイイです!

ノーマルvo比率が高いにも関わらず、ノーマルvoパートも普通にメタルコアな楽曲。中盤のモッシュパートも自然だし、かすかにシンフォニックなアレンジや、エンディングのピロったギターも好きだね。

 

What Makes Me Breathe

もはや、スクリーモでもメタルコアでもなくクサメロデスの域に迷い込んでしまった楽曲。

楽曲のスタイルからなのかアルバム中では珍しくスクリームvoがメインになっていて、それがよりモダン・メロデスっぽさを醸し出している。クサメロのままノーマルvoパートに入るのでエモさはあまり感じないし、ブレイクダウンも無いし、ギターソロも搭載しているし、メロデスファンにもアピールできる楽曲。

 

Texas In Julyや初期のAs I Lay Dyingなどが好きな人にオススメだが、アルバムの中には徹頭徹尾オルタネイティヴ・ロックの曲もいくつかあるので、全曲がメタルコア/スクリーモファンにアピールできるというわけではないので注意が必要かな。個人的には、そうした曲は必要ないと思うレベルのクオリティだし。

 

Bloodlines - An Early Ending

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