Iconoclast/Heaven Shall Burn

ドイツ出身、2008年に発売された5thアルバム。
音楽性は"暴虐"の限りを尽くしたメタルコアって感じ。しかし、他のメタルコアで見られるような"エモ"なパートなんてどこにもありませんね。徹頭徹尾"ブルータル"!。正に"漢メタル"!。
その精神性は、21世紀のManowarと呼ばせていただこう!
(音楽性は全然違うけど、ジャケットもそんな感じが漂う)

 

2008年最強の1枚になるんじゃないかと思わせるほどのヤバイ作品。
楽曲全体に悲痛なまでの"怒り"を満たしながら、圧倒的な破壊力をもって突進していく。エモーショナルなメロディも配されてはいるが、とても『みんなで一緒に歌いましょう』なんて気分にはならない。
日本刀のような切れ味ではなく、正にジャケット・イメージのような西洋剣での格闘戦を思わせるブルータリティ。アグレッシブであり、ハイテンションでもある。

 

荘厳で深い悲しみをたたえた小イントロ曲のAwoken。
続く2曲目のEndzeit

絶叫と激烈リフに悲壮なヴァイオリン(!)の音色を乗せて爆走。
怒濤の如く押し寄せるサウンドとは正にこのことだ。

 

4曲目のMurderers Of The Murderers

イントロも無く、いきなり猛烈に突進。

ジャケットのアートワークから想像される通りの音楽。

重く激しく、時に疾走。

 

9曲目はBlack Tears

Edge Of Sanityの名曲(迷曲?)のカバー。

原曲はメロデス・バンドがメロデスの方法論を完全に無視してモダンなロックに仕上げたんだが、今回それをメロデス・チックに逆輸入的カバー。ハッキリ言って原曲の方が数万倍カッコイイ。

 

アルバム全曲、放射されるエネルギー量はハンパじゃない。
そのあたりもManowarを彷彿とさせる。
(繰り返し言っておくけど、音楽性は違います)

 

音像は音圧のせいもあるだろうが、ノイジーな荒っぽさが残り音楽性とマッチしている。これでクリアな音質だったらイヤだ。 (こうした音質を狙ったのかどうかは分からんが)
あとは、エモ系に走ることなくデスメタリックな凶暴性を大きく残した音楽性もポイント。

メタルコアファンもメロデスファンにもオススメ出来る2008年度の名盤。

 

2008.04.07初出

Iconoclast - Heaven Shall Burn

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