Perfect Illusions/Art Of Your Phobias

ウクライナ出身のメタルコア/デスコア・バンドの1stデモ…なのかな?いつ頃の音源なのかも不明で、たぶん2010年か2011年じゃないかと思う。このダサジャケ絵を見てとても2000年代のバンドだとは思えないだろう。さすが東欧クオリティといったところか。

だが、ウクライナとはまたマイナーなところを…と侮るなかれ。東欧系は何気にこうしたメタル系バンドの隠れた宝庫なのだ。ぶっちゃけ、アメリカよりは俺的にはヒット率が高いくらいだし、もしかしたら次のムーブメントは北欧じゃなく東欧なのかもしれんぞ。

で、このバンドを知ったきっかけは、自分のLast.fmページに入ってきたメッセージ。最初は単なるフレンド申請かと思ったら、アーティストさんでした…というね。長年Last.fmを利用しているとたまにあるんですよ、「俺らの音楽も聴いてくれ!」みたいなのが。なので、今回も初めは興味だけで聴いてみたけど、あらビックリという感じの良バンド。

 

いかにも東欧系という音楽性…だが、それは決してネガティブな意味じゃないです。東欧系のバンドは総じて基本に忠実。なので実験的な要素を持ったバンドはほぼ皆無な代わりに、安定というか聴いていて安心感のあるバンドが多い。このバンドもそう。

基本はデスコアと言っていいと思う。しかし、ゴリゴリのデスコアってわけではなく、メタルコアとデスコアのいいとこどり。かなりメロディアス。特に驚きとか意外な要素はなく、メロディアスなデスコア好きなら悪い印象は持たないと思う。

疾走というか爆走パートはメロディアスで、ブレイクダウンのパートは非常に重い。ホント、教科書通りの音楽性。voはもしかしたら二人いるかもしれない。

 

特に気に入ったのはEpic Fail。

なに、その古き良きメロデスばりのイントロは?いや、少し前の北欧メロデスっぽい雰囲気。イントロのインパクト強すぎで、本編からの盛り上げ要素が薄いかな。それと、ブレイクダウンパートが唐突でそこが難点。これがデスコアっぽさだと言えば正にそうかも…って感じ。

 

This Fallingもなかなかいいです。

疾走パートのメロディは明らかに北欧系の新世代メロデスの影響を受けてると思うんだよね。デスコアっぽさは多少…かな。ブレイクダウンはごく自然な形で導入されているので唐突感が薄いのは俺的には好きなポイント。ただ、やっぱり盛り上げ要素が微妙だなぁ。

 

もう少し頑張りましょう感はアリアリだが、一定以上のレベルはあると思う。メロディの作り込みはいいんだけど、盛り上げるというか煽りというか…ブレイクダウンもそうだけど、そういった要素が淡白なので、ライブで微妙な感じになるかもなぁ。そのあたりの要素をレベルアップさせれば、今後化ける可能性もあると思うんだけどね。今は磨きをかける時期なのかな。

まぁ、これでインディーズですからね。ゴミのようなバンドが沢山いるのに…。やっぱり、デビューできるかどうかって、音楽性よりも運だよなぁ、と思う今日この頃。

 

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