Reign Of Solitude/Across The Rain

2012年リリース、ロシアのメロディック・デスメタル/メタルコアバンドの1stフルアルバム。
VKによると、バンドはヴォーカリストとベーシストによって2009年に結成され、翌年にドラマーと二人のギタリストが加入して現在の形となる。モスクワのローカルなインディーズ・レーベルに所属。
ヴォーカルとベーシストは元々ドゥームメタルバンドで活動していたらしい。

本人達の自称が"メロディック・デスメタル"で影響を受けたアーティストにIn Flamesを筆頭に挙げているくらいなのだが、サウンド的にはメタルコアとモダンなメロデスの間にあると言っていいだろう。
メタルコア的な部分ではAdeptのような北欧型メタルコアの流れを汲み、モダンなメロデスという意味で言えばRise To FallやThe StrandedなどのCoroner Records系の音楽性をベースに、いかにもロシアン・メタルコアらしいエレクトロ要素を載せたものが本作の特徴。曲によって違いはすれど、ややメタルコア系の色が強いかなとは思う。メタルコア的リズム系はそれほどないが、ブレイクダウンは一部で搭載している。
メタリックで攻撃的なバッキングでアグレッシブさは見せるものの、メロデスとして見るとブルータリティは強くなくメロディアスな感覚が優っている。リード・ギターもシンセを多めにフューチャーしたバンドにしては相当に頑張っている方で、叙情メロというより"クサイ"と言った方がいいようなフレーズを連発。シンセ的にはバッキングに徹しており、音の厚みを生み出したり雰囲気作りで使用されている。

 

One Step To Fall
ピアノと少しピコったシンセがほぼ全編で導入されているけど、楽曲本編ではギターが主体になっているのであまり気にならない。少しメロデスっぽいエレクトロコアかな。ほぼグロウルのみというのもいいね。

 

Orphaned
イントロからメロデスっぽいクサメロ全開なのがいいね。スクリームvoパートはアグレッシブ、ノーマルvoパートは哀愁味のあるメロディでバランスもいい。ただ、ブレイクダウンが入るのは少し微妙かも。

 

Point For Reload
トランスコアっぽく入るけど、楽曲は至って普通にモダンなメロデス。これもシンセが全編で鳴っているわりにはしっかりとギター主体で進むのがいいと思う。サビがメロウに展開しながら盛り上がるのが好き。

ここまでメロデス的ならブレイクダウンやモッシュパートは削除した方がいいと思うんだけどね。
サビメロの弱さなどツメの甘い部分は多少あるもののローカルなバンドにしておくにはあまりにも惜しいバンドだと思う。やはり東欧のバンド活動環境は厳しいのかな。Coroner Recordsあたりが好みそうなサウンドなので、もしその系統の音楽性が好きなモダンメロデスファンは聴いておいてソンは無いと思う。

音源は販売等はしておらず、公式で無料ダウンロード可能です。
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少し分かりづらいと思うけど、googleの翻訳を通せば何とかなると思います。

 

VK - Across The Rain

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