Divine Revolution/Dominia

ロシア産シンフォ・ゴシック/ブラックメタル・バンドの2006年発売1st。
全編英語で歌ってますので、ご安心を(笑。

 

ロシアと言えば何気に良質メタル・バンドの宝庫(俺的には(笑))だったりするわけだが、大部分がビニール盤の時代にタイムスリップしたんじゃないかと思うほどの時代錯誤的クサメタル・バンドというのも承知の事実(褒めてます(笑))。好きな人にはたまらなくオイシイ。
その中でこのバンドの立ち位置は、北欧系のゴシック/メロディック・デスメタルと同列に語っても何らおかしくないほどの驚くべきクオリティを持っている。
Eternal Tears Of Sorrowの4thと路線は似ているが、全体的な音楽性としては1st&2nd期のDark Lunacyをもっと耽美にした感じのヴァイオリン大活躍メロデス。
ヴァイ オリンが活躍しているのにはワケがあって、このバンドはツイン・ギターならぬツイン・ヴァイオリン(笑)。ギターはDark Lunacy同様リフに徹し、リードでメロディを奏でているのはヴァイオリンだ。フォローしておくと、ギターは非常にメタリックないいリ フを奏でている。
ゴシック的な耽美さだけでゆるやかに進行するパートと、時折ブラストビートをかまして疾走するパートのバランスもメリハリがついていて良い。

1曲目のThe Prophecy

アグレッシブなイントロでシンフォ・メロブラ/メロデスらしさを強調しつつ、すぐさまヴァイオリンが乱入してきてゴシック路線へ転調。
サビで再びアグレッシブに転調。この展開がいいんだよね。
この曲を聴くと、北欧系のメジャーなメロデス・バンドを相手にしても遜色の無い楽曲の構成力とメロディを持っているのが分かる。

ギターはあくまでもメタリックなのに、その上に被さるメロディは悲しくも美しい。

 

5曲目のGod Is A Brand

アルバム中では珍しく、全編メロデスらしい疾走感を持つ楽曲。
この楽曲ではヴァイオリンを控えめで、ギター・リフを前面に押し出して彼らなりにアグレッシブさを強調。リードはもちろんヴァイオリンだが(笑。
サビでのクリーンvoのパートもアクセントになっていて良いな。

 

6曲目のBeautiful Innocence

どれだけ泣かせば気が済むんだ!ってくらいの楽曲。
全編、泣きのヴァイオリン・メロディが鳴り響き、一部で珍しくギターも泣きメロを弾いてたりで…てか、"泣き"ばっかりしか言ってないな(笑。
エンディングもまた素晴らしいので、これが最強曲かも。

現状は恐らく非常に入手困難なアルバムだと思うが、EToSやDark Lunacyが好きな叙情派メロディック・デスメタル・ファンなら探してでも買ってほしいアルバムだ。

バンドのマイスペ → mySpace.com - Dominia

 

2009.02.20初出

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