Wintereich/Immortal Souls

フィンランド出身、2007年発売の3rd…なのに、まるで2000年頃に発売し忘れたかのような雰囲気のメロデスをやっている。
新しい要素? そんなもの、まるでありません!
ただ、今や"あの頃のメロデス"は消えて無くなっているのを考えると、逆にこの普通のメロデスが新鮮に思えてくるから不思議だ。
路線で言うなら、メロデスを辞める前のIn Flamesといったところ。メロデスにオーセンティックなメタルのエッセンスを入れてみました的な雰囲気。だから、昔の…といっても、ブラストをバキバキ導入してるわけじゃありません。ギリギリでメロデスという感じだ。

楽曲的には、keyなんぞ使わない"漢"メロデスだ。その分、ツインGが気持ちいいくらい鳴りまくってます。後期Dark Tranquillityのオイシイところを持ってきたみたいで嬉しいポイントでもある。
疾走はするけど爆走じゃないところもポイント高い。

Gの刻むパワメタ的なリフが気持ちいいのはもちろんのこと、しっかりとツインGを生かしたメロディアスなリードも堪能出来る。
1~9曲目までは古き良き時代のメロデス。
1曲目のイントロでブラストをかましつつも、リフはパワーメタルよろしく突っ走る。あまりツインGを楽しめないのは残念だが、昔のメロデスはこんな感じだったよなぁ…なんて懐かしめる。
ツインGの楽しみ曲は5、9曲目あたりか。

特に捨て曲も見当たらなく、特にGがいい。
一応、後半の10、11曲目ではクリーンvoをオマケ程度に導入してみたりして今風な感じを醸し出してはいるが、蛇足なような気がしないでもない。決して悪い曲ではないが…いや、いい曲なんだが。

"メロディック・デスメタルの今"を感じることは出来ないが、オイシイ時代のメロデスを再び感じるには最適なアルバムだ。

 

2008.05.09初出

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